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不動産相談会チラシの作り方|来場につながる告知の例

「相談会を開いても人が集まらない。告知チラシの作り方が悪いのか、それともテーマが刺さっていないのか」——不動産会社の営業担当や店長であれば、一度はこうした悩みにぶつかったことがあるはずです。

結論から言うと、相談会チラシの反響は「誰のどんな悩みに応える場か」をテーマとして絞り込めているかどうかで大きく変わります。

売却相談・相続相談・住み替え相談など、テーマを一つに絞ったチラシは、幅広く「何でも相談会」を掲げたチラシよりも来場者の目的意識がはっきりしやすく、来場後の商談にもつながりやすい傾向があります。

この記事では、相談会チラシの基本構成、テーマ別の例文、来場につながるキャッチコピーの作り方、宅建業法や表示規約に関する注意点、配布エリア・タイミングの設計までを整理します。

読み終える頃には、次回の相談会告知に使える具体的な材料が揃っているはずです。

不動産相談会チラシとは?目的と反響の位置づけ

不動産相談会チラシとは、店舗や会場で開催する無料相談会への来場を促すために配布するチラシのことです。

物件を紹介するチラシとは異なり、この時点では「売る・買う」を決めていない層に向けて、まずは会話の場を作ることが目的になります。

オープンハウスの告知(オープンハウス告知チラシの作り方)が特定物件への来場を狙うのに対し、相談会チラシは物件を介さずに「担当者と話せる場」そのものを訴求する点が大きな違いです。

その場で決まらないから相談しやすい

相談会は、来場してもらった時点ではまだ媒介契約にも売買契約にもつながっていません。

しかし、いきなり「査定してください」「売ってください」と切り出すよりも心理的なハードルが低いため、相続や住み替えのように検討に時間がかかるテーマほど有効です。

相続については相続セミナー・相談会チラシの作り方でも詳しく扱っていますが、考え方の土台は共通しています。

来場者は今すぐ層と「そのうち」層に分かれる

反響のかたちは、①具体的な悩みを抱えて今すぐ相談したい層、②「そのうち」検討する予定でとりあえず話を聞いておきたい層に分かれます。

②の層は当日の商談化率は低くても、名刺交換やアンケートで接点を持てれば、後日の査定依頼や媒介相談につながる可能性があります。

相談会チラシは単発の集客イベントではなく、見込み客リストを育てる入口として位置づけるのが実務的です。

相談会チラシに書くべき基本構成(テーマ・日時・会場・参加メリット)

相談会チラシで反響が出るかどうかは、デザインの華やかさよりも情報が読者の知りたい順に並んでいるかで決まります。

基本の構成要素は次のとおりです。

①相談会のテーマの明示

「売却相談会」「相続相談会」など、何について相談できる場なのかを一目でわかるようにします。

テーマを絞らずに「不動産何でも相談会」とすると、興味を持つ人の範囲は広がる一方で、自分ごととして受け取ってもらいにくくなる傾向があります。

②対象者とエリアの明示

「〇〇町にお住まいで、実家の売却をお考えの方へ」のように、エリアと状況を組み合わせて呼びかけると、対象読者に届きやすくなります。

③開催日時と会場

開催日を複数用意し、平日・土日どちらでも参加できる選択肢を示すと申込みのハードルが下がります。

会場は自社店舗のほか、公共施設の会議室を借りて開催する会社もあります。

④相談会の参加メリットと特典

「相談は無料」「予約制でお待たせしません」など、参加する側の負担を減らす要素を明記します。

特典を付ける場合は、実際に提供できる内容だけを書くことが前提です。

⑤予約方法と問い合わせ導線

電話・QRコード・LINEなど窓口はひとつに絞り、行動を迷わせない設計にします。

⑥会社情報と宅建業免許番号の表示

商号、宅建業免許番号、取引態様、所在地・連絡先は省略できません。

チラシ全般の記載事項は不動産買取チラシで反響を取る方法でも触れているとおり、種類が違っても基本ルールは共通です。

テーマ別の相談会チラシ例文(売却・相続・住み替え)

テーマごとに、来場者が抱えている悩みの言葉に寄せてコピーを作ると反応が変わります。

以下は例文の型です。

地名・社名は「〇〇町」「△△不動産」のように差し替えて使ってください。

売却相談会

「〇〇町でご自宅の売却をお考えの方へ。

無料相談会を開催します。

売却の流れ、費用の目安、今の相場感まで、△△不動産の担当者が個別にお答えします」。

売却検討層への告知は、査定訴求のチラシ(不動産査定チラシの作り方)と組み合わせて配布すると、相談会に来なかった層にも別の入口を用意できます。

相続相談会

「相続した実家、どうするか迷っていませんか。売る・貸す・持ち続けるの選択肢を、費用の目安も含めて個別にご相談いただけます」。

相続は「売る」と決めていない段階の相談が多いため、売却を前提にしない言い回しのほうが参加しやすくなります。

詳しい訴求例は相続チラシの作り方を参照してください。

住み替え相談会

「今の家を売って住み替えたい方へ。売却と購入、どちらを先に動かすべきか、資金計画も含めてご相談ください」。

住み替えは売却と購入が絡むため、両方の視点で相談できることを明示すると安心感が出ます。

空き家相談会

「空き家のまま放置していませんか。管理・活用・売却、それぞれの選択肢をご説明します」。

空き家所有者向けの訴求は空き家チラシの作り方空き家管理チラシの作り方でも扱っており、相談会と組み合わせることでチラシ単体より接点を増やせます。

来場につながるキャッチコピーと訴求の作り方

相談会チラシのキャッチコピーは、「悩みの具体化」と「参加のしやすさ」の両方を伝えることがポイントです。

「不動産何でも相談会」のような抽象的な言葉だけでは、自分に関係があるかどうかが伝わりにくく、素通りされやすくなります。

相談会チラシは疑問形で悩みを言葉にする

効果的なのは、疑問形で悩みを言語化する型です。

「実家、売る?

貸す?

そのままにする?

」「住み替えの順番、間違えていませんか」のように、読者が普段考えていることをそのまま言葉にすると、自分ごととして受け取ってもらいやすくなります。

あわせて「予約制で個別対応します」「他の参加者と一緒にならず相談できます」など、参加時の安心感を補足すると申込みのハードルがさらに下がります。

来場を急かす表現は当日のギャップを生む

一方で、「今だけ」「必ず解決します」といった根拠のない断定や、参加を急かすだけの表現は避けたほうが無難です。

相談会は一度きりの接点ではなく、その後の商談や媒介契約につながる関係づくりの場です。

誇張した言葉で来場者を集めても、当日の説明内容とのギャップが大きければ、その場で信頼を損ねてしまいます。

誇大広告・おとり広告にならないための注意点

相談会チラシも宅建業者が出す広告である以上、宅建業法や表示に関するルールの対象になります。

誇大広告等の禁止(宅建業法32条)は、誤認や損害の発生を問わず成立する運用がされており、違反すれば監督処分(指示・業務停止等)に加え、6か月以下の懲役もしくは100万円以下の罰金、またはその両方が科される可能性があります(同法81条)。

「相談だけで確実に高く売れる」といった言い回しは、この規定に触れるおそれがあるため使わないほうが安全です。

「相談会限定の特別物件」は実在が前提

また、相談会の呼び水として特定の物件情報を載せる場合は、おとり広告にも注意が必要です。

景品表示法5条3号と関連告示、不動産の表示に関する公正競争規約21条は、存在しない物件・取引できない物件・取引する意思のない物件を広告に使うことを禁じています。

「相談会限定の特別物件」のような表現を、実際には紹介する予定のない物件で使うことは避けてください。

表示規約27条では違約金の規定もあり、公取協から厳重警告等を受けた事業者について、大手ポータルが掲載を停止する運用も2017年から行われています。

チラシ単体の話に見えても、会社としての広告姿勢が問われる領域です。

参加者の声も広告と分かる形で載せる

加えて、相談会の様子を口コミ風に紹介する場合は、2023年10月1日に施行されたステマ規制(一般消費者が事業者の表示であることを判別しにくい表示の禁止)にも注意してください。

実際の参加者の声であっても、依頼して書いてもらった体験談を広告と分からない形で載せることは避けるべきです。

表示規約8条が定める必須表示事項の考え方は、種類の違うチラシでも共通しており、売り求むチラシの作り方と例文でも同様の観点を扱っています。

配布エリア・タイミングの設計——開催前告知の重ね方

相談会チラシは、配布のタイミングと重ね方で来場率が変わります。

開催の2〜3週間前に一度配布して認知を作り、開催直前にもう一度リマインドとして配布する二段構えは、単発配布よりも来場につながりやすい方法としてよく使われています。

人は一度チラシを見ただけでは予約行動まで進まないことが多く、複数回の接触で「そういえば今週末だ」と思い出してもらう設計が重要です。

来場が前提なので配布エリアは店舗の近くに絞る

配布エリアは、店舗から近い範囲に絞るのが基本です。

相談会は来場が前提のため、遠方に広く撒くよりも、車や徒歩で来やすい範囲に集中して配ったほうが来場率は上がりやすくなります。

テーマによってもエリアの絞り方は変わり、相続相談会であれば持ち家率の高い住宅街、住み替え相談会であればファミリー層の多い分譲地が候補になります。

査定チラシ・買取チラシと配布エリアを重ねる

また、相談会単体の告知だけでなく、査定チラシや買取チラシと組み合わせて配布エリアを重ねる会社もあります。

不動産買取チラシで反響を取る方法で挙げているような買取訴求と相談会告知を同時期に展開すれば、相談会に来なかった層にも別の入口を用意できます。

管理受託の営業を並行して進める会社であれば、空室対策の提案チラシのようなオーナー向け訴求と時期を分けて配布するなど、複数チラシの配布計画を年間で組んでおくと、限られたポスティング予算の使い道も整理しやすくなります。

不動産相談会チラシのよくある質問

Q. 相談会チラシはテーマを絞ったほうがよいですか?

売却・相続・住み替えなど、テーマを一つに絞ったチラシのほうが、読者が自分ごととして受け取りやすく、来場者の目的意識もはっきりしやすい傾向があります。

「何でも相談会」は幅広く見える一方で、内容が伝わりにくくなることがあります。

Q. 相談会に来場者を集めるために「限定物件」を載せてもよいですか?

実際に紹介する予定のある物件であれば問題ありませんが、来場者を集める目的だけで紹介する意思のない物件を載せることは、おとり広告の禁止(表示規約21条)に触れるおそれがあります。

使う場合は事実に基づいた内容にとどめてください。

Q. 相談会チラシにも会社情報の記載は必要ですか?

必要です。

商号、宅建業免許番号、取引態様、所在地・連絡先などは、チラシの種類にかかわらず表示すべき事項です。

省略すると表示規約や宅建業法上の問題につながる可能性があります。

Q. 配布は何回に分けるのが効果的ですか?

開催の2〜3週間前に一度、開催直前にもう一度というように、複数回に分けて配布すると来場率が上がりやすいとされています。

単発の配布だけでは、見た人が予約行動まで進まないことが多いためです。

Q. 相談会で商談化しなかった参加者は追客する意味がありますか?

相続や住み替えのように検討に時間がかかるテーマでは、当日その場で決まらないのが通常です。

名刺交換やアンケートで接点を持ち、後日の査定依頼や媒介相談につなげる前提でリストを育てることをおすすめします。

不動産相談会チラシで来場と媒介の入口を作るために

不動産相談会チラシは、物件を介さずに担当者との接点を作れる数少ない広告です。

テーマを絞った訴求、参加のハードルを下げるコピー、宅建業法や表示規約に触れない表現、開催前の複数回配布という4点を押さえておけば、来場率を無理なく積み上げていけます。

相談会そのものは媒介契約の獲得を保証するものではありませんが、来場した1組が後日の査定依頼や媒介につながれば、配布にかけた費用に見合う場面は十分にあります。

まずはテーマを一つに絞った相談会を企画し、開催エリアに近い範囲へ2回配布の設計で試してみてください。

査定や買取の訴求と組み合わせたい場合は不動産査定チラシの作り方もあわせて参考にしてもらえれば、相談会単体では拾えなかった層への入口も用意できます。

出典・参考資料

  • 宅地建物取引業法(e-Gov法令検索)——誇大広告等の禁止(第32条)、罰則(第81条)
  • 景品表示法第5条第3号、「不動産のおとり広告に関する表示」(昭和55年公正取引委員会告示第14号)
  • 不動産の表示に関する公正競争規約——おとり広告の禁止(第21条)、違約金(第27条)、必要な表示事項(第8条)
  • 景品表示法の指定告示(ステマ規制、2023年10月1日施行)
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