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不動産チラシ作成アプリ・ソフト比較|チラシデザイナーは必要?

「チラシを内製したいが、Canvaでいいのか、それとも不動産専用のソフトを入れたほうがいいのか判断がつかない」——チラシ制作を外注から内製に切り替えようとする担当者から、こうした相談をよく聞きます。

結論から言うと、不動産チラシの作成アプリ・ソフトは大きく「不動産専用ソフト」「汎用デザインツール(Canvaなど)」「既存のPowerPoint・Excel」の3系統に分かれ、それぞれ得意分野が違います。間取り図や区画図まで作りたいのか、文字と写真だけのシンプルな構成でよいのかによって、選ぶべき道具は変わってきます。

この記事では、不動産専用ソフトである「チラシデザイナー」の位置づけ、Canvaで作成無料に近づける方法、PowerPoint・Excelの活用範囲を整理し、必須表示の管理も含めた選び方をまとめます。読み終える頃には、自社の体制にどの道具が合うかの判断材料が揃っているはずです。

不動産チラシ作成アプリ・ソフトを選ぶ前に整理したい比較軸

道具選びで迷ったときは、機能の多さではなく4つの軸で絞り込むのが実務的です。①不動産専用機能(間取り図・物件表示のしやすさ)の有無、②費用、③習得のしやすさ、④必須表示(免許番号・取引態様など)を管理しやすいかどうか、の4点です。

間取り図や区画図を頻繁に作る売買仲介の会社であれば、①の比重が大きくなります。逆に、募集チラシや告知チラシが中心で、写真とテキストの構成で十分な会社であれば、②費用の低さと③習得のしやすさを優先したほうが現実的です。

④の必須表示は見落とされがちですが、宅建業法32条の誇大広告等の禁止や表示規約8条が定める必要な表示事項は、どの道具で作ろうと免除されません。テンプレートに免許番号や取引態様の入力欄があらかじめ用意されているか、毎回手入力で追加する必要があるかは、運用のミスを減らすうえで意外と効いてきます。記載事項の全体像は不動産チラシの記載事項一覧で確認しておくと、道具選びの基準がぶれません。

不動産専用ソフト「チラシデザイナー」でできること

メガソフトの「不動産チラシデザイナー3」は、不動産広告専用のWindowsソフトです。間取り図・区画図・案内地図・チラシをひとつのソフト内で作成でき、チラシ用のテンプレートを170点以上収録している点が最大の特徴です。汎用デザインツールにはない「不動産の実務に合わせた部品」が最初から揃っているイメージです。

販売状況については、通常版が大手ECサイトで取扱終了の表示になっている一方、Lite版は一部の量販店で販売が続いています。ソフトの販売状況は変動しやすいため、導入を検討する場合は購入前に最新の取扱状況を確認することをおすすめします。

不動産専用ソフトの強みは、間取り図・区画図といった「不動産チラシ特有の作図作業」を短時間でこなせる点にあります。手書きの間取り図をゼロから汎用ソフトで再現しようとすると時間がかかりますが、専用ソフトであれば部品を組み合わせるだけで形になります。一方で、Windows専用である点や、汎用デザインツールに比べると流行のレイアウトへの追従がやや遅れる傾向がある点は、導入前に理解しておきたいところです。

Canvaで不動産チラシを作る場合の強みと限界

Canvaはブラウザ上で使えるデザインツールで、無料プランでもチラシ用のテンプレートが豊富に用意されています。写真の配置や文字装飾、配色の調整が直感的にできるため、デザインの専門知識がなくても見栄えのするチラシに仕上げやすいのが特徴です。作成無料の範囲で始められる点も、内製の第一歩としては取り組みやすい理由になります。

一方で、Canvaは不動産専用のツールではないため、間取り図や区画図を作成する機能は備わっていません。物件写真とキャッチコピー、価格、問い合わせ先といった構成の募集チラシや告知チラシには向いていますが、間取り図を含む売却チラシや買取チラシを作る場合は、別途間取り図を用意して画像として貼り込む運用になります。

また、テンプレートのレイアウトはあくまで汎用のものなので、免許番号や取引態様といった不動産広告特有の表示欄は自分で追加する必要があります。テンプレートを流用する際は、必須表示の抜けがないか毎回チェックする運用を組み込んでおくと安心です。買取チラシの構成例は不動産買取チラシのテンプレート・デザイン例、入居者募集の構成は入居者募集チラシのテンプレートと作り方で具体例を紹介しています。

PowerPoint・Excelで作成無料に近づける方法

PowerPointやExcelは、すでに多くの不動産会社で導入されているという意味で、追加コストのかからない選択肢です。Microsoft公式のテンプレートや、ネット上で配布されている不動産向けテンプレートを流用すれば、新たにソフトを購入しなくても、作成無料に近い形でチラシ作りを始められます。

PowerPointは図形やテキストボックスの自由度が高く、Canvaに近い感覚でレイアウトを組めます。すでに社内で提案資料や物件資料をPowerPointで作っている会社であれば、操作に慣れているぶん習得のハードルが低いのが利点です。具体的な手順は不動産チラシをパワーポイントで作る手順で解説しています。

Excelは、セルを方眼紙のように使ってレイアウトを組む「Excel方眼紙」的な使い方が定番です。表計算ソフトという性質上、価格表や物件一覧のような数値情報を整理して見せるチラシとは相性が良い一方、写真を大きく使うデザイン重視のチラシにはやや不向きです。エクセルでの具体的な作成手順は不動産チラシをエクセルで作る方法にまとめています。無料テンプレートをまとめて探したい場合は不動産チラシの無料テンプレート集も参考にしてください。

必須表示・免許番号の管理をアプリ・ソフトでどう担保するか

どの道具を使うにしても、宅建業法32条の誇大広告等の禁止と、表示規約8条が定める必要な表示事項は共通して守るべきルールです。違反があれば監督処分や措置命令の対象になり得るため、道具選びとは別に、チェック体制そのものを運用に組み込んでおく必要があります。

不動産専用ソフトのテンプレートには、免許番号や取引態様の入力欄があらかじめ用意されていることが多く、入れ忘れというヒューマンエラーを構造的に減らせる点がメリットです。一方、CanvaやPowerPoint・Excelで作る場合は、テンプレート自体にその欄がないケースが多いため、社内で「必須表示チェックリスト」を作り、チラシを配布する前に毎回照合する運用を別途用意しておくことをおすすめします。

道具がどれであっても、最終的にチラシの表示内容に責任を持つのは作成者と会社自身です。テンプレートを信用しきらず、完成したチラシを配布前に人の目で確認する工程を残しておくことが、結果的にいちばん確実なリスク管理になります。

不動産会社の規模・体制別のアプリ・ソフトの選び方

間取り図や区画図を扱う頻度が高い売買仲介中心の会社であれば、不動産専用ソフトの導入を検討する価値があります。作図作業にかかる時間を短縮できれば、営業担当がチラシ作成に割く時間を減らし、本来の営業活動に時間を回せます。ただし販売状況が変動しやすい点は踏まえ、導入前に最新の取扱状況を確認してください。

賃貸の入居者募集や、写真とキャッチコピー中心の告知チラシが多い会社であれば、Canvaのようなデザインツールが向いています。無料プランから始められるため、まずは内製の実験として試すハードルが低いのも利点です。

すでに社内でPowerPointやExcelを日常的に使っている会社であれば、新しいツールを覚えるコストをかけずに、既存の操作感のままチラシ作成に取り組めます。特に、営業担当の入れ替わりが多い会社では「全員が触ったことのあるソフト」を選ぶこと自体が、内製を定着させるうえで重要な条件になります。チラシ全体の構成や規制まで含めた基本を押さえたい場合は不動産チラシの作り方完全ガイドを、内製したチラシの効果測定には不動産チラシの反響率をあわせて参考にしてください。

不動産チラシ作成アプリ・ソフトのよくある質問

Q. 不動産チラシ作成アプリで無料のものはありますか?

Canvaは無料プランでもチラシ用テンプレートが豊富に使えます。PowerPointやExcelも、すでに社内で導入済みであれば追加費用なしで作成無料に近い形で始められます。ただしいずれも不動産専用の間取り図作成機能はありません。

Q. チラシデザイナーはどんな会社に向いていますか?

間取り図・区画図・案内地図をチラシに頻繁に組み込む売買仲介中心の会社に向いています。不動産広告専用のテンプレートを170点以上収録しており、作図作業を効率化できる点が特徴です。販売状況は変動するため、導入前に最新の取扱状況を確認してください。

Q. Canvaで間取り図は作れますか?

Canvaは不動産専用のツールではないため、間取り図を作成する機能は備わっていません。間取り図が必要な場合は、別途作成した画像をCanva上のチラシに貼り込む運用になります。

Q. PowerPointとExcel、どちらでチラシを作るのが向いていますか?

写真を大きく使うデザイン重視のチラシはPowerPoint、価格表や物件一覧のような数値情報を整理して見せるチラシはExcelとの相性が良い傾向があります。どちらも既存導入済みであれば追加コストがかからない点は共通しています。

Q. どのアプリ・ソフトを使っても必須表示は自動で入りますか?

不動産専用ソフトは免許番号や取引態様の入力欄が用意されていることが多い一方、CanvaやPowerPoint・Excelのテンプレートには通常その欄がありません。道具によらず、配布前に必須表示を確認するチェック体制を別途用意しておく必要があります。

不動産チラシ作成アプリ・ソフト選びで内製化を進めるために

不動産チラシ作成アプリ・ソフトは、間取り図まで扱う不動産専用のチラシデザイナー、汎用性の高いCanva、既存導入済みのPowerPoint・Excelという3系統に分かれ、それぞれ比較軸となる不動産専用機能・費用・習得のしやすさ・必須表示の管理のしやすさのバランスが異なります。自社のチラシに間取り図がどれだけ必要か、担当者がどのソフトに慣れているかを基準に選べば、大きく判断を誤ることはありません。

どの道具を選んだ場合でも、完成したチラシの表示内容に最終的な責任を持つのは会社自身です。テンプレートに頼りきらず、配布前の確認工程を運用に組み込んだうえで、まずは小さくテスト配布から内製化を始めてみてください。

出典・参考資料

  • 宅地建物取引業法(e-Gov法令検索)——誇大広告等の禁止(第32条)、罰則(第81条)
  • 公益社団法人首都圏不動産公正取引協議会「不動産の表示に関する公正競争規約」第8条・第21条・第27条
  • メガソフト株式会社 製品情報「不動産チラシデザイナー3」(2026年8月時点の公開情報)
  • Canva公式サイト(無料プラン・テンプレート仕様、2026年8月時点)
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